1. 毎日の健康チェック
フトアゴは昼行性なので、日中の観察が基本です。ライトが点いている時間帯に次のポイントを確認しましょう。
- バスキングしているか(朝の日課。していない場合は要注意)
- 目が開いていてぱっちりしているか
- 餌に反応しているか・食欲があるか
- 排泄物の状態(形・色・量。水分過多・血便は要受診)
- 四肢を正常に使えているか・歩き方がおかしくないか
- 体色の変化(顎・腹が黒くなる「ビアーディング」は発情・ストレスのサイン)
月1回の体重測定がおすすめです。成体で300〜500g程度(個体差あり)が目安。2週間で10%以上の急落は要注意です。
2. よくある病気・症状
| 病気・症状 | 主なサイン | 原因 |
|---|---|---|
| クル病(MBD) | 四肢の変形・骨折・痙攣・下顎が柔らかい | カルシウム不足・UVB不足・ビタミンD3不足 |
| アデノウイルス感染 | 神経症状(けいれん・首が傾く)・食欲不振・衰弱 | ウイルス感染(感染個体との接触) |
| 腸閉塞 | 長期間排泄なし・腹部の膨らみ・食欲不振 | 床材誤飲・消化不良 |
| 脱水 | 皮膚のしわつき・目の落ち込み・元気がない | 水分不足・低湿度 |
| 呼吸器感染 | 口呼吸・粘液・ぜーぜーした音 | 低温・細菌感染 |
| 内部寄生虫 | 下痢・体重減少・食欲不振 | 感染した昆虫・野外採取の餌 |
アデノウイルスは現時点で治療法がなく、感染した個体を隔離・衛生管理で進行を遅らせるしかありません。新しい個体を迎える際は必ずトリートメント(隔離観察)を行いましょう。
3. ブルーミング(疑似冬眠)とは
フトアゴは秋〜冬にかけて活動量が急激に落ち、何週間〜数ヶ月にわたってほとんど食べずに眠り続けることがあります。これは「ブルーミング(Brumation)」と呼ばれる生理現象で、病気ではありません。
ブルーミングの特徴
- 主に秋〜冬(10月〜2月ごろ)に起こる
- まったく食べないが、水は飲む(または定期的に水を与えると飲む)
- 刺激を与えると目を開け、ゆっくりだが動ける
- 排泄物がほとんど出ない(食べていないため正常)
ブルーミング中も週1〜2回ぬるま湯でのウォームバス(30℃・10分程度)を行うと、脱水防止・排泄促進になります。バス後に飲水・排泄することが多いです。
「眠っているだけかな?」と判断が難しい場合は、刺激を与えて反応を確認。まったく反応しない・体がぐったり冷たいなど異変を感じたら病院へ。
4. 病院に行くべきサイン
- 四肢が変形している・骨折が疑われる
- 痙攣・首が傾く・まっすぐ歩けない(神経症状)
- 2週間以上まったく食べない(ブルーミングでないのに)
- 急激な体重減少が続いている
- 口から膿・異臭がある(マウスロット)
- 腹部が異常に膨らんでいる・硬い
フトアゴは爬虫類の中でもポピュラーな種なので、爬虫類対応の動物病院でも診てもらいやすいです。定期健診(年1回)として糞便検査を受けるとより安心です。